【読了】ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なので…

読書記録 2021

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ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なので
ボスをソロ討伐しようと思います

【著】香坂マト 【レーベル】電撃文庫 【初版発行日】2021/3/10

冒険者ギルドの受付嬢「アリナ」が残業をなくす為に
冒険者達が攻略の行き詰ったダンジョンのボスを
こっそりとソロで倒すという作品です。

しかもその受付嬢は「神域スキル」という最高レベルのスキルで
巨大なウォーハンマーを呼び出して無双しちゃうのです!

受付嬢は公務で色々と社会的保障がされた安定した職業なんだけど
副業禁止なのでバレないように変装して
仕事のストレスを吐き出すかのようにダンジョンのボスをボコります。
しかし『白銀の剣』という有名ギルドでも人気な盾役の「ジェイド」に顔を見られてしまい
アリナはジェイドに付きまとわれる事に…。

「ただの受付嬢であるアリナが何故こんなに強いのか」というところや、
「なぜこんなに強いのに冒険者になりたくないのか」
「なぜそこまで頑なに安定した生活を求めるのか」という疑問が
後半くらいに判明するのでそれまでは
アリナの戦闘シーンが「ストレス発散の為にする現実逃避の妄想のようだ」と思ってた。
けど後半にアリナが平穏を求める理由がわかる辺りからは
涙あり、緊張感のあるバトル有で良かったです。

15歳で受付嬢になり、もう3年経つアリナは
2年前の百年祭の夜に残業や冒険者達に対する怒りの感情が膨れ上がり
怪力スキルを発芽させた。

アリナの平穏を守る為に耐えるジェイド達、
ルーフェスが白銀に無理矢理加入した本当の目的…

幼い頃は冒険者に憧れていたアリナ。
大好きだった酒場の常連の冒険者との別れによって
夢は打ち砕かれ冒険者という職業の現実を知った。

アリナとジェイド、お互いの想いが強かったからこそ最後の魔神戦も熱かった。
っていうか瀕死のジェイドがアリナの事を想うシーンは泣いた。(240頁)

「白亜の塔」が終わった後はアリナもまた「ツン」に戻っちゃったけど
新しく増えたダンジョン、他の魔神の存在も匂わせて終わったので
もしかしたら続編も読める時が来るのかもしれない。

アリナはなかなか口が悪いし手も出るんだけど
それでもジェイドが諦めない事にホッとする。

 

(2021/3/12読了)

 

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