ジャケ買いして数年間寝かせてあったのを今になって読みました。
作者は「しにがみのバラッド。」で有名なハセガワケイスケさん。
しにがみのバラッド。は高校の時にテイルズ好きな友人が
オススメだと言って貸してくれたのを読んでいました。
電子魔法使いのトロニカ。
【著】ハセガワケイスケ 【レーベル】電撃文庫 【初版発行日】2014/7/10
本作の舞台は魔法学校。
魔法といってもこの世界では現代の魔法の花形とされる「電子魔法」が中心となっている。
その電子魔法と相性が悪い「ニカ」という少女が主人公。
兄が英雄だったり、何かと特別扱いを受けているけど
落ちこぼれでトロいという理由で「トロニカ」なんてあだ名を付けられてしまっている。
そんなニカが魔法騎士コースの演習でチームを組む事になったのは
エリート男子生徒の「ユリアン」と「リド」だった。
…という感じのストーリー。
序盤の演習でのチームリーダーとしてのユリアンの「ニカの扱い方」は
終盤では色んな意味で後悔したんじゃないかと思う。
そう考えるとこの本の内容ってユリアンの成長物語なのかもしれない。
『自分がエリートだからって無意識のうちに人を見下してないか?』
って気付く事に一番意味があったんじゃないかな。
だからといっても黒幕の言い分は正当化できるものではない。
ユリアン&リド&ニカがあからさまにこの人にダメージを与える事を言った訳じゃないし
結構理不尽なやつ当たりで殺されかけたな感はある。
召喚獣暴走事件について危険を顧みずに嗅ぎまわったのはニカ達だけどね…。
全体的に文章の冗長さを感じた。
表現がグズグズしているっていうか…。
黒幕の感情表現もクドかったので「ん?」と勘付くポイントではあったな。。
「なんでこの人こんなにイヤミっぽいんだ?」と思ったし。
ニカの華麗な戦闘シーンは結構好きでした。
だからこそこの1巻で終わってしまっているのは勿体ないと思う。
この巻が序章すぎて。
電子魔法ではどうにもならない局面でニカの実力が発揮されるっていうのは
作戦の切り札として使えるだろうし。
派手!宣伝!モテモテ!の演習以外を!!
(2021/2/22読了)
【読】電子魔法使いのトロニカ。
